代表メッセージ
皆さまにおかれましては、益々ご清栄のこととお慶び申し上げます。日頃は当金庫に格別のご高配を賜り誠にありがとうございます。おかげさまで、昨年度は創立65周年という節目の年に「預金1兆円、貸出金5千億円」を達成することができました。これも偏に、地域の皆さまの永年にわたる温かいご支援とご協力の賜物と心より厚くお礼申し上げるとともに、今後もなお一層のお引き立てを賜りますようお願い申し上げます。 ここに当金庫第66期（平成25年4月1日から平成26年3月31日まで）の決算状況と事業の概要につきましてご報告申し上げます。 わが国の経済は、デフレからの脱却と経済の再生を目指す「金融緩和」「財政出動」「成長戦略」を柱としたアベノミクスの推進により、円安・株高の進行、堅調な個人消費、公共投資の増加などから大手企業を中心に業況の改善が進み、次第に景気の回復傾向が強まりました。その一方で、地域経済とりわけ中小企業を取り巻く経営環境は、従来から少子高齢化に伴う後継者問題や空洞化による中小企業数の減少といった構造的な問題を抱えており、これに円安に伴う原材料高の影響も加わり、景気回復の実感を十分得るまでには至っておりません。 このような経済環境下、「チャレンジ105! 3ヵ年経営計画」の最終年度となった平成25年度の業績は、預金積金の期末残高が1兆600億円となり、期中636億円（6.39%）増加しました。貸出金におきましては、事業性資金の需要が低迷するなか、住宅ローン等を中心とした個人貸出の増強に努めた結果、期末残高は5,201億円となり、期中増加額は206億円（4.14％）に達する実績を挙げることができました。収益状況につきましては、貸出金を始めとする資金運用利回りの低下に加え、店舗の建替えや当金庫にとって初の県外進出となった湖西支店（静岡県湖西市）の新設、さらには65周年記念事業に係る物件費などの計上により、基本的な収益力であるコア業務純益は3,088百万円（前期比△9.90％）となりました。その一方で、貸倒引当金や部分直接償却などの信用コストを前期比大幅に削減することができましたので、経常利益は3,766百万円（前期比＋5.80％）となり、当期純利益は前期比13.48％増益の2,627百万円を計上することができました。剰余金につきましては、引き続き内部留保に努めるとともに、出資配当率は日頃のご愛顧にお応えすべく昨年度と同様の６％とさせていただきました。なお、自己資本比率は15.37％で、国内基準（４％）を大幅に上回る高い健全性を維持しております。 迎えた平成26年度からの新3ヵ年経営計画（「ネクステージ３ヵ年経営計画」）におきまして、地域金融機関の原点に立ち返り「一兆円金庫に相応しい経営体質の確立」を経営目標に掲げ、新たなステージに向かって飛躍を目指してまいります。あらためて当金庫創業の精神である「愛郷の心」と「堅実経営」を肝に銘じて、地域の負託にお応えして地域社会との相乗的な発展を目指して参りますので、今後とも格別のご支援を賜りますようお願い申し上げ、ご挨拶とさせていただきます。
