代表メッセージ
皆様には、平素より氷見伏木信用金庫に対しまして格別のご愛顧、お引き立てを賜り、誠にありがとうございます。さて、わが国の経済は、昨年の前半は復興需要の高まりもあって緩やかな回復傾向にありましたが、後半に入ると、円高の影響や欧州債務問題の深刻化、それに伴う新興国経済の鈍化等を背景に景気の後退感が強まりました。しかし暮れの政権交代以降、政策課題であった「日本経済再生に向けた緊急経済対策」が決定され、それにより、需要の拡大と雇用の創出が見込まれ、景気の先行きに明るさが見られることとなりました。更に、証券市場においても円安・株価高騰など景気回復の期待感は強まりました。こうした中、政府と日本銀行が連携し、デフレからの早期脱却と物価安定のもとでの持続的な経済成長の実現に向け消費者物価の目標を2％とし、「量的・質的金融緩和」を導入、デフレ脱却への施策を打ち出しております。また一方で、中小企業金融円滑化法が25年3月をもって終了期限を迎えたことから、中小企業者に対しての「貸付条件変更または資金供給等」が危惧されております。当金庫では、地元経済活動を支えるべく、円滑化法終了後も引き続き中小企業の再生支援を進めております。こうした環境の中、当金庫は経営基本方針のもと「堅実経営」に努めてまいりました。その結果、貸出金は前期末に比べ1,017百万円の減少の22,914百万円となりました。一方、預金は定期性預金の伸びが低調となったものの、年金振込みによる支えにより163百万円増加の75,539百万円となりました。預貸率は、30.33％となり前期より低下しております。損益状況は、市場の変動要因により大きく揺れましたが、株式・債券等の売買により決算は減収増益となりました。また、長びく低金利政策により収益力が低下していることから、繰延税金資産の改善を図っております。結果、税引前当期純利益は296百万円となり、法人税および税効果調整後の当期純利益は96百万円を計上いたしました。尚、自己資本比率は前期末に比べ1.56ポイント上昇し、23.58％となり経営の健全性、安全性は十分堅持しております。迎えました平成25年度の地域経済は、まだ厳しい状況が続くものと考えられ、企業の資金需要も当面は低調であると思われます。当金庫におきましても、貸出金の低迷から当金庫は引続き厳しい経営環境にありますが、地域経済の活性化に向けた金融仲介機能を発揮するとともに、収益力の強化を図ってまいります。また、地域の金融機関として地域の持続的な発展に貢献していくためには、地域の皆様の課題解決に向けた支援の強化が重要であります。昨年の氷見まちづくりの取組みに続き、今年度はJR氷見線の活性化に向けた応援など商工団体や地域関係機関とのより一層の連携強化に取組み、地元経済の活性化の支援を行ってまいります。当金庫は経営の永続性を確立していくために最も重要な人材（財）の育成とスキルアップの向上に取組むとともに、経営の効率化に努め、リスク管理態勢や法令遵守の徹底等、身の丈に合った内部管理態勢の充実、強化を図ります。さらには、地域やお客様との「絆」を深め「信頼される信用金庫」を目指して役職員一丸となって全力を傾注してまいる所存であります。今後とも皆様方の格別のご厚情とご支援をお願い申し上げ、ご挨拶とさせていただきます。
