代表メッセージ
会員ならびにお取引先の皆様には、ますますご清栄のこととお慶び申し上げます。
当金庫は平成２５年８月１日をもちまして創立９０周年を迎えることができました。これもひとえに皆様のご支援の賜物と心から感謝申し上げます。
デフレからの脱却と抜本的な景気回復をめざす経済政策、いわゆるアベノミクスにより円安・株高が進行し、２０２０年東京オリンピックの開催決定、公共事業の増加、消費税率引き上げ前の駆け込み需要などから大手企業を中心に業況の改善が進み、長年閉塞感が続いていた我が国経済は、若干の明るい兆しが見えてきたように見受けられます。一方で当金庫のお取引先である中小零細企業の業況は依然として厳しく、業種や企業規模による業績格差が広がり、円安に伴う原材料高騰の影響も加わり、未だ景気回復の実感を得るまでに至っておりません。
当金庫におきましては、前年度からスタートしました長期計画「めぐろスタンダード２０１２～」の基本理念「９０周年の感謝を形に」の実現のため、地域社会の発展に奉仕するという基本方針を再認識し、地域のお客様に「感謝」の気持ちを強く持って、業務運営に積極的に取り組んでまいりました。また、「内部管理基本方針」のもと、コンプライアンス態勢の充実・強化を図り、業務の健全性・適切性を確保してまいりました。
この結果、当期の業績は、預積金残高が対前期比２，９８３百万円増加の１５５，３８９百万円、貸出金残高については依然として資金需要が低迷するなか、６２９百万円増加の８５，９１１百万円となりました。また、定期積金契約高は、対前期比５０４百万円増加の４７，９４８百万円となりました。
利益面では、貸出金利息や預け金利息は利回りの低下により減少しましたが、業務収益全体では堅調に収益確保されました。一方で、預金金利低下に伴う預金利息の減少などの結果、経常利益で４２５百万円（対前期比３２百万円増加）、当期純利益で２８９百万円（対前期比２５百万円減少）を計上することができました。
なお、自己資本比率については、順調な利益確保による自己資本の充実により１０．６１％となり、引き続き健全性を維持することができました。
これもひとえに、会員ならびにお取引先の皆様のご支援の賜物と深く感謝申し上げます。
平成２６年度の国内景気は、消費税率引き上げに伴う駆け込み需要の反動を受けつつも、緩やかなインフレが企業の売上と収益の増加をもたらし、雇用増と賃金上昇が消費を伸ばすという好循環メカニズムが働き、基調的には緩やかな回復を続けていくものと考えられます。しかし、新興国・資源国経済の動向、欧州債務問題の今後の展開、米国経済の回復ペース、原油価格の高騰、ウクライナ危機など日本経済が抱えるリスク要因は多く、当金庫のお取引先である中小零細企業においては円安による仕入れ価格やエネルギーコストの上昇などにより、依然として厳しい業況が続くものと考えられます。
このような環境の中で、厳しい状況に置かれている地域経済の維持・発展のために、お取引先の中小零細企業の経営改善や事業再生に向けた経営支援のみならず、タイムリーかつスピーディーに積極的な資金供給に努めてまいります。中小零細企業をはじめお取引先が抱える様々な課題の解決に取組み、地域の活性化に貢献する一層の努力と積極的な取組みにより、地域の金融円滑化に向けて全力で取り組んでいく方針です。
さらに、環境問題、反社会的勢力への対応や一向に減らない振り込め詐欺等金融犯罪への対応、また、コンプライアンス・リスク管理態勢および顧客サポート態勢の一層の充実により、当金庫がこれまで築き上げてきた「信頼」「信用」をさらに強いものにし、地域のお客様に感謝の気持ちを強く持ち、今まで以上に親切に相談に乗り、地域金融機関としての社会的使命・役割を充分に発揮していく所存であります。
会員ならびにお取引先の皆様には、今後とも一層のお引き立て、ご愛顧を賜りますようお願い申し上げます。
平成２６年７月
