金融/経済ガイド「マネコム」

皆様には、平素よりきのくに信用金庫をお引き立ていただき、厚くお礼申し上げます。平成25年度のわが国経済は、アベノミクスによる円安・株高を背景に、内需を中心に緩やかな回復傾向がみられました。一方で、輸入物価やエネルギーコストの上昇圧力、海外経済の先行き不透明感など本格的な景気回復に向けては依然として懸念が残る状況となりました。地域経済においては、公共投資や消費税増税前の駆け込み需要などにより一部に改善の兆しが見受けられるものの、地場産業の不振や少子高齢化の進展による人口の減少などの構造的な問題等により全体としては厳しい状況が続いております。このような情勢のなか、平成25年度は当金庫発足20周年という大きな節目の年であり、中期経営計画「きのくにチャレンジプラン2013」をスタートさせて、健全経営の継続的な推進による自己資本比率の向上および預金残高１兆円達成に向けた活動等に努めてまいりました。また、顧客基盤の充実、財務基盤の強化、働きがいのある職場づくりの3点を重点課題として、地域とともに繁栄する金融機関の更なる実践を目指してまいりました。以上の方針に則り経営の取組みを重ねてまいりました結果、預金は順調に推移し期末残高で1兆41億円、年間増加額211億円となりました。また、貸出金につきましても、期末残高3,521億円、年間で56億円の増加となりました。収益面につきましては、本来業務の収益を示すコア業務純益は金利低下に伴う利息収入の減少等から前期比1億78百万円減益の17億32百万円、当期純利益は40百万円増益の10億41百万円となりました。安定した利益確保の継続と健全経営の推進により、健全性の指標である自己資本比率は19.16%と更に高めることができました。今後は、先行きが不透明な経済情勢、地域の構造的課題などによる経営環境の変化や想定される規制改革・制度変更などに柔軟に対応するため、これまで以上に経営基盤の充実強化に努めていかなければならないと考えています。平成26年度は次の30周年に向けた第一歩として、地域との絆の強化とお客様ニーズをつなぐ力の発揮を通じた営業力の向上、コンプライアンスやリスク管理態勢の充実による地域の皆様からの信頼向上を図ってまいります。これからも皆様のご期待にお応えできますよう役職員一同努力を重ねてまいりますので、尚一層のご支援とご愛顧を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。