金融/経済ガイド「マネコム」

　平素より、私ども和歌山県信用農業協同組合連合会（略称：JAバンク和歌山信連）をお引き立ていただきまして、誠にありがとうございます。
　当会は、県内のJA（農業協同組合）によって昭和23年に設立された金融機関であり、今日までJA系統の連合組織として、和歌山県農業と農家経済の発展に寄与するとともに、広く地域の振興にも役割を発揮し、着実な発展と歩みを続けてまいりました。
　本年も、当会をより深くご理解いただくために、当会の経営方針や最近の業績および財務内容についてまとめましたディスクロージャー誌、「JAバンク和歌山信連の現況」を作成いたしました。
ご高覧いただければ幸いに存じます。
　平成25年度のわが国経済は、アベノミクスに対する期待感から円安・株高が進行し、企業・家計の景況感が改善するとともに、年度末にかけては消費税増税前の駆け込み需要も発生する等、景気回復
の動きが見られました。しかしながら、今後の持続的な回復については、増税後の反動減の影響など、依然として不透明な要因をかかえています。
　農業面では、農業従事者の減少・高齢化、耕作放棄地の増加など農業基盤の危機的状況が深刻さを増す中で、環太平洋戦略的経済連携協定（TPP）交渉が正念場を迎えています。また、「農協系統のあり方」については、JA等への理解が十分とは言えないまま一方的な議論がすすめられています。JAグループは一体となって、TPP交渉に関する国会議決の遵守を訴えるとともに、農業と地域社会の発展に貢献するわれわれの事業革新とその情報発信を一層強めていく必要があります。
　このような状況にあって、平成25年度はJAバンク3ヵ年計画の初年度として、事業基盤の拡充と経営管理態勢の強化に取組みました。特に、農業メインバンク機能強化を目的とした「JAバンク農業金融プランナー」の養成や、「窓口セールスロールプレイング大会」の開催等、現場営業力の強化をはかりました。また、「不祥事ゼロ運動」や「事務堅確性向上運動」の展開等により、健全性の確保につとめました。
　平成26年度は、県内8JA構想が実現する中、JAバンク3ヵ年計画の2年目として「信頼され、勝ち残るJAバンク」の実現に向け、JAの総合力発揮による事業基盤の拡充と、経営管理態勢の強化に向けた取組みをすすめます。さらに、安定的な収益基盤確保と事業機能の重点化・効率化をはかり、県内JAに対するより一層の補完機能発揮につとめてまいる所存でございます。
　今後とも、みなさま方の一層のご支援、ご協力を賜りますようお願い申し上げます。