代表メッセージ
おかげをもちまして、平成２５年度決算も無事終了いたしました。ここに営業の概況をご報告するにあたり、皆さま方からお寄せいただきました温かいご支援に心からお礼申し上げます。
平成25年度のわが国経済は「大胆な金融緩和」、「機動的な財政出動」、「民間投資を喚起する成長戦略」の三本の矢による一体的な取組みの政策効果、いわゆるアベノミクス効果により、消費等の内需を中心として景気回復の動きが広がり、また、企業収益の増加から設備投資の持ち直しも見られ、景気回復の動きが確かなものとなりつつあるとされております。しかしながら、地域においては、原油や原材料の高騰等により、当組合の主要取引先でもある中小・零細企業等の業況は依然低迷しており、景気回復感を真に実感するには至っていないように感じております。
一方、金融面においては、金融庁と金融団体等が同じ目線に立って、わが国金融機能の向上・活性化に向けた課題の抽出及び対応策等について持続的な対話を行うことを目的として「官民ラウンドテーブル」を設置し、その下部組織である「高齢化社会に対応した金融サービスの向上」「中小企業金融の向上」「我が国企業・金融機関の国際展開の拡充」の3つの作業部会において様々な検討がなされているほか、「地域における新産業等の育成と金融の役割」「資金決済サービスの向上」に係る検討が行われるなど、金融機能の一層の発揮に向け、官民一体の取組みが進められております。
このような状況の下、第62期における当組合の業績は、協同組織金融機関の原点である対面取引の強化充実に取組むとともに、地元経済が停滞しているなか、中小・零細企業や個人のお客さまへの金融支援に、積極かつ柔軟に取り組んでまいりました。その結果、預金積金の期末残高は、118,658百万円（前期比0.32％増加）となり、貸出金の期末残高は、71,033百万円（前期比4.03％増加）となりました。
また、利益面においては、平成25年度においても、引続き、有価証券市場が好調であったことにより、有価証券関係収益の一層の向上が図れたほか、不良債権処理に一定の目途が立ち、与信費用が減少したことなどから、過去最高益となる622百万円の当期純利益を計上しました。さらには、経営の健全性を示す自己資本比率も、悲願であった8％を大きく上回る8.81％を確保することができました。
迎える平成26年度は、消費税率引き上げに伴う駆け込み需の反動減に留意する必要はあるが、「好循環実現のための経済対策」など、「平成26年度経済財政運営の基本的態度」に示された施策の推進等により、前年度に引き続き、堅調な内需に支えられた景気回復が見込まれ、好循環が徐々に実現していくと予測されております。
こうした中、私ども『けんしん』は、現状に満足することなく、5年、10年後を見据えて、これまで以上に地元の中小・零細企業の皆さまや個人のお客さまとの絆を深め、悩み、相談に的確に応じ、地元の皆さまに笑顔を届けられるコミュニティバンクを目指して、役職員一同、精一杯の努力を傾注してまいります。
そして、地元において、なくてはならない金融機関としての確固たる地位を築いてまいりますので、組合員、総代の皆さまをはじめ、関係各位の皆さま方には、ご指導、ご鞭撻の程よろしくお願いします。
