金融/経済ガイド「マネコム」

皆さまには、平素より都留信用組合をご愛顧いただき厚く御礼申し上げます。

　昨年6月の富士山世界遺産登録以来、富士北麓地域を営業エリアに持つ私たちは、あらためて日常身近にある富士山の壮観さを感じ、またこれまで以上に郷土の歴史・文化とすばらしい豊かな自然環境を誇りに感じた一年でした。

平成２５年度のわが国経済を振り返りますと、「大胆な金融緩和」、「機動的な財政政策」、「民間投資を喚起する成長戦略」を基軸とするいわゆるアベノミクス効果により、個人消費や公共投資などの内需が回復傾向にあり、実質ＧＤＰが４四半期連続でプラス成長となるなど、景気は緩やかに回復しつつあります。
　

　一方、当組合営業エリアにおきましては、昨年６月の富士山世界遺産登録の効果もあり、地域経済への明るい兆しが見えてきましたが、少子高齢化や人口減少などの構造的な要因に加え、２月の記録的な大雪により消費や生産が停滞したこともあり、未だ停滞感は強く、景気回復の実感は乏しい状況にあります。

　平成２６年度を展望しますと、海外経済の回復、円安により輸出が持ち直しに向かい各種政策が効果を発揮する中で、家計所得や投資の増加傾向が続き景気回復の動きが確かなものとなることが期待されており、個人消費は消費増税後の反動減が一巡して回復するとの見方もありますが、地域経済はまだまだ厳しい状況にあります。この状況を踏まえ当組合は、適切にリスクを管理しつつ新規融資を含む積極的な資金供給を行い、顧客企業の育成・成長を強力に後押しすることや中小企業の真の意味での経営改善が図られるよう外部専門家等と連携・協力し、コンサルティング機能を発揮して、経営改善計画の策定支援をはじめとする経営改善・事業再生の支援などであると認識しておりますので、これまで以上に積極的に取り組んでまいります。

　また、中小零細事業者や地域に暮らす生活者の先行きは不透明であり、得意先担当や女性リーダーなどの訪問活動や窓口営業を通じてお客さまの情報を収集し、ニーズに対応する当組合の強みを生かした渉外活動をさらに強化していくことが重要であり、専門性を有する人材の育成を継続的に行うとともに、当組合の次世代を担う職員の育成にも努め、地域の皆さまに貢献できるよう努力してまいる所存であります。

　今後とも変わらぬご支援、ご愛顧を賜りますよう心からお願い申し上げます。