金融/経済ガイド「マネコム」

　皆さまには、平素より私ども阿波銀行をご利用、お引き立ていただき、誠にありがとうございます。

　当行は、おかげさまで本年6月に創業118周年を迎えました。これもひとえに、お客さま、株主の皆さま、地域の皆さまからの永年にわたる温かいご支援の賜物と深く感謝申しあげます。

　さて、平成25年度のわが国経済は、デフレ脱却への期待感を背景に企業や消費者のマインドが改善するなか、公共投資の増加も相まって国内需要が堅調に推移いたしました。さらに、生産から所得・消費へという前向きの循環メカニズムが見られるようになったほか、年度末にかけて消費税率引上げ前の駆け込み需要が顕著となるなど、景気は緩やかな回復基調を辿りました。

　県内経済につきましても同様に、公共投資の増勢が続き、個人消費や雇用情勢に加え、地元大企業を中心に生産活動が引続き堅調に推移いたしました。

　このような環境のもと、当行では、すべてのお客さまと世代を超えた息の永いお取引を継続し、永続的な発展に寄与していくため、平成25年度から中期経営計画「Awagin Innovate 120th」を展開し、さまざまな取組みを実践しております。

　法人・個人事業主のお客さまには、医療・介護、環境・エネルギー等の成長分野をはじめ、創業・新規事業に関する幅広い資金需要にお応えしてまいりました。また、お客さまの経営課題解決に向けて、当行の情報ネットワークを活用し、ビジネスマッチングや事業承継支援に積極的に取組んだほか、海外進出等の国際ビジネスに関するサポート体制の強化を図りました。

　個人のお客さまには、資産運用に関する多様なニーズにお応えするため、少額投資非課税制度（ＮＩＳＡ）の開始に合わせ、投資信託の新商品導入によって商品ラインアップの充実を図りました。また、資産承継に関するサービス機能の拡充を図るため、「あわぎん教育資金贈与専用口座 ふれ藍（あい）」を新設したほか、信託会社との業務提携を締結し、遺言信託・遺産整理業務の取扱いを全営業店に拡大いたしました。

　こうした取組みの結果、中期経営計画の初年度である当期において、コア業務純益は200億円、経常利益は172億円、当期純利益は104億円と、それぞれ過去最高益を更新いたしました。重ねて皆さまのご支援にお礼申しあげます。

　私ども地域金融機関を取巻く経営環境は、人口減少等の社会構造変化が進むなか、地域・業態を超えた競争激化などにより一段と厳しさが増しております。このような環境下において、当行が持続的な成長を遂げるためには、金融仲介機能の一層の強化を通じて、お客さまの発展や地域経済の活性化に貢献していくことが不可欠であると考えております。

　今後とも「Awagin Innovate 120th」の確実な実践により、「お客さまとずっとつながる銀行・未来へずっとつながる銀行」として、皆さまのご期待にお応えできるよう全力を挙げて取組んでまいる所存でございます。皆さまにおかれましては、格別のご支援を賜りますよう心からお願い申しあげます。