代表メッセージ
●中期経営計画「Value Up 東日本 PARTⅡ」
（～新たな挑戦と飛躍を目指して～）をスタート
「フェイス・トゥ・フェイスによる心の通うお取り引き」を通じて、
地域金融機関としての本来の使命を果たしていく
おかげさまで、当行は平成26年4月に創立90周年を迎えることが出来ました。これまで当行をお引き立てくださった株主の皆さまおよびお客さまに対し、改めて感謝を申し上げます。
さて、現在の経済情勢は、安倍内閣が打ち出したいわゆる「アベノミクス」、特にその「第一の矢」とされた日本銀行の質的・量的金融緩和の実施に伴い、円安・株高が急速に進み、企業収益の改善がもたらされるとともに、緩やかに景気が持ち直す傾向となっております。
このような状況下での当行を取り巻く環境に目を移しますと、東京を中心とした首都圏の都市機能の集積と高度化は引き続き着実に進んでいくと思われますが、とりわけ2020年の東京オリンピック・パラリンピック開催が決まったことで、関連施設や都市機能の整備を伴いながら、この傾向は一段と加速していくと考えられます。このような趨勢は、東京地区を中心に新規開拓とお客さまとの関係強化という独自のビジネスモデルを推進してきた当行にとっては極めて望ましいビジネス環境であり、この機を捉え経営資源の積極的な集中により収益力の強化に向けた取り組みを一層強力に進めてまいります。
メガバンクはもちろんのこと、地域経済の低迷を背景に地域金融機関の首都圏進出がこのところ加速し金利競争も激化していることから、当行を取り巻く競争環境はかつてないほど厳しいものになると予想されます。当行としては、先人の遺産ともいえる「立地の優位性」を活かすべく、これまで培ってきたきめ細かな対面取引と提案力を重視した営業という武器に一層の磨きをかけながら、諸施策を強力に推進し新たな挑戦に挑んでいくことで、厳しい競争環境を勝ち抜き次の飛躍につなげてまいります。
こうした環境に適切に対応するため、当行は、平成26年4月から第16次中期経営計画「Value Up 東日本 PARTⅡ～新たな挑戦と飛躍を目指して～」をスタートさせました。
本計画は、東京を核とした首都圏において中小企業を中心とした貸出を強化していくという、第15次中期経営計画における成長戦略を踏襲し、日本で最大かつ成長性のある「東京」マーケットへの経営資源の集中度をさらに高めることで、収益力の増強を図っていくことを営業戦略上の基本的な考え方としております。
具体的には、山手線沿線の空白エリアへの新店舗の設置や、東京オリンピック・パラリンピック開催に伴う再開発案件への積極的な対応、独自のビジネスモデルを持つ等成長性ある中小企業への支援強化等に対し重点的に取り組むことで、新たな資金需要を発掘し、中小企業向け貸出の増加を図ってまいります。
そのため、融資営業力の強化に向けた人材育成や女性の積極的な登用に取り組むとともに、IT化や業務見直しによる効率化に取り組み、コスト削減を図ることで、営業戦略を効率的に実行できる環境を整備してまいります。
当行は、支店周辺における狭地域・高密着の方針をとり、他行が真似の出来ないフェイス・トゥ・フェイスによるきめ細やかな対面取引や提案力を重視した独自のビジネスモデルを確立してきました。今後ともこの地域に密着した取り組みを続けていくと同時に、激動する今日の経営環境のなかで、「時代の流れを見極めた先見性」とは何かを問い直し、「新たな挑戦と飛躍へ」の道を切り拓いていくことで、地域経済の発展に貢献できるよう取り組んでまいりますので、引き続きご支援・ご愛顧を賜りますようお願い申し上げます。
