代表メッセージ
盛夏の候 皆様におかれましては益々ご清栄のこととお慶び申し上げますとともに、平素より格別のご愛顧、お引き立てを賜りまして、心よりお礼申し上げます。
ここに、第65期事業年度の事業概要と決算の状況についてご報告申し上げます。
当金庫は、平成19年度から3期連続の赤字決算となったことを踏まえ、平成22年3月、「経営の健全化のための計画」(以下、「経営健全化計画」という。)を策定の上、信金中央金庫からの資本支援を受けて自己資本の充実を図るとともに、経営の抜本的な改革に取り組んでおります。これにより、平成22年度から3期連続での黒字復配を実現しながら、経営改善の道を着実に歩み始めており、今後もさらなる経営体力の強化に取り組んでまいる所存です。
こうした中、平成25年度のわが国経済は、第2次安倍内閣が打ち出した「日本経済再生に向けた緊急経済対策」により景況感に明るさが見える一方で、当金庫の主要な営業地域である胆振西部では、円安の進行による原材料費高騰などのデメリットが顕在化するとともに、少子高齢化や人口減少をはじめとする構造的な課題を抱え、厳しい環境が続いております。
また、中小企業金融においては、平成25年3月の「中小企業等金融円滑化法」の最終期限到来に加え、平成26年2月には「経営者保証に関するガイドライン」の適用が開始されるなど、中小企業の活力を引き出すための積極的な取組みが求められております。
このような状況を踏まえ、当金庫は、経営健全化計画の着実な実施を図るとともに、平成25年12月の日本政策金融公庫との業務連携をはじめとして、経営理念である「地域の皆様とともに、地域社会の発展に貢献する」の実現に向けた取組みを進めてまいりました。
この結果、平成25年度の当期純利益は、投資事業組合の配当金収入や不良債権処理費用の減少も寄与して、過去最高益となる1,143百万円を計上するとともに、自己資本比率は、前期の8.47%(バーゼルⅡ基準)を大幅に上回る、11.15%(バーゼルⅢ基準)を確保しました。
平成25年度の当金庫は、過去最高益を計上し、4期連続での黒字を達成いたしましたが、引き続き、経営健全化計画の着実な実施による経営体力の強化が最優先の経営課題であると考えております。この計画の達成に向けては、貸出金の減少や低金利環境下での収益減少への対処など、さまざまな課題に取り組んでいく必要があると認識しております。
とりわけ、収益の柱である貸出金につきましては、課題解決型金融の実現およびお客様満足度の向上を目指し、地域活性化に向けた取組みの積極化を図ってまいります。その端緒として、平成26年4月には「地域経営支援チーム」を設置したところであり、今後は外部機関等との連携によるコンサルティング機能の発揮や、これらを担う人材の育成に、金庫を挙げて取り組むこととしております。
会員の皆様におかれましては、引き続き当金庫へのご理解と変わらぬご支援、ご協力を賜りたくお願申し上げますとともに、さらなるご発展とご健勝を心よりお祈り申し上げ、ご挨拶といたします。
平成26年7月
理事長
舘崎 雄二