金融/経済ガイド「マネコム」

　皆さまには、益々ご清栄のこととお慶び申し上げます。平素は格別のお引き立てを賜り、厚く御礼申し上げます。　ここに当金庫の経営方針、活動状況、業務実績などにつきましてご報告申し上げます。ぜひ、ご高覧いただき、当金庫へのご理解を深めていただければ幸いに存じます。　さて、平成25年度の我が国経済は、一昨年の政権交代以降、①大胆な金融政策、②機動的な財政政策、③民間投資を喚起する成長戦略の3本の矢を柱とするアベノミクスの推進により、大手企業を中心に業況の改善が強まり長引くデフレからの脱却と経済再生に向けた新たな展開が確かなものになりつつあります。　一方、地域経済は、従来からの少子高齢化、空洞化に伴う中小企業数の減少といった構造的な問題を抱えており、これに円安に伴う原材料高の影響も加わり未だ景気回復の実感を得るには至っておりません。しかしながら、成長戦略や景気の冷え込みを回避する経済対策等によって地域にも景気回復の動きが波及してくるかどうか、いよいよアベノミクスは正念場を迎え真価を問われることとなります。海外では、景気底入れの動きが見られるものの、欧州債務問題の再燃、中国等の新興国経済の減速等の不安材料もあり、アメリカの量的緩和策の縮小の動向とともに、回復しつつある我が国経済にとってリスク要因は少なくありません。　一方、金融面を見ますと、依然として貸出金利の低下に歯止めがかからず、低調な資金需要の中で厳しい貸出金競争が繰り広げられております。　また、昨年末にとりまとめられた経営者保証に関するガイドラインが本年2月から適用になり、バーゼルⅢを踏まえた新しい自己資本比率規制の国内基準も平成26年3月期決算から導入されることとなりました。さらに、本年度中には大口信用供与規制の見直しも行われる予定であり、適切な信用供与に心がけ、収益の確保と自己資本の充実・強化に努めていく必要があります。　このような状況の中で当金庫は、新3カ年計画“第2次「ことしん『つなぐ力』発揮2012」”の中間年度として、営業力推進強化、お客様へのサービス・相談機能向上を中心とした諸施策を実施し、昨年8月23日には金庫創立65周年を迎え、役職員全員が信用金庫の原点に立ち返り、お一人でも多くのお客様にお取引いただくことで、さらなる経営基盤の強化に努めてまいりました。　平成26年度も引き続き、地域とのつながりを大切にし、地域から信頼され期待され、必要とされる「ことしん」であり続けるために、地域社会との信頼関係を一層深め、顧客満足に裏づけられた信頼性の高い経営を目指して、役職員が一つとなり取組んでまいります。　今後とも、より一層のご支援お引き立てを賜りますよう心からお願い申し上げます。